雑記

身のまわりの雑多録。主に古いものと旅の記録、時々日常の話。

渋谷 あなぐまの記憶

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渋谷の109の裏、いわゆる百軒店と呼ばれるエリアに「あなぐま」という店があった。
25周年目を迎えた老舗店だったが、2021年に閉店。
軒先にある大きな燻製器と「くんせい加工中」の看板が示す通り、燻製が名物のお店だった。

 

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7年間通った思い出深いお店なのに、時間と共にこのお店とマスターの作る料理の記憶が消えていってしまうのが寂しいので、あなぐまで出されていた美味しい料理の記録を残しておきたいと思う。
電子の海の隅の方にあるようなブログだけど、あなぐまに通っていた人に届きますように。

 

あなぐまの料理

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あなぐまは燻製が名物だが、燻製以外の料理も豊富にある。
ある程度固定のメニューはあるが、マスターの仕込み状況によってその日ごとに出てくるメニューは違う。
7年間通う中で、結局全部制覇することはできなかった。何故ならお気に入りのメニューはどうしても毎回頼んでしまうから。食べたことがないメニューもきっと美味しいと分かりつつも、お気に入りのメニューはどうしても外せなかった…。

 

大鯖燻製

個人的にあなぐま一番の名物だと思っている大鯖燻製。
その名の通り大きな鯖まるまる一匹を燻製している。ある程度食べ進めると「骨焼いて食べるか?」と聞かれるので、イエスと答えると骨をトースターで焼いて骨せんべいにしてくれる。
大鯖燻製は通い初めから最後までずっとお気に入りのメニューで、この2年はテイクアウトもよくしていた。

 

燻製ベーコン

あなぐまに初めていった日に食べたメニュー。
盛り付けられたベーコンのビジュアルと、燻製の香りがとても食欲そそる一品。

 

レバーペースト

これも毎回頼んでしまう系メニュー。
器に入ったレバーペーストをバターのかたまりが蓋をしていて、崩しながらパンに塗って食べると最高。パンはやわらかパンと硬めのガーリックトーストが付いてくる。パンはおかわり可能。ちなみにパンはロブション。

 

チーズ燻製

燻製チーズは1枚から注文可能。燻製料理の王道であり不動の美味しさ。
テイクアウトでブロックで持ち帰った時はチーズ三昧できて幸せだった。

 

鮭ハラス燻製

たまに出現していたメニュー、鮭ハラスの燻製。
大鯖燻製と両方ある日はどっちにするかよく悩んだ。ハラスの脂に燻製の香りが染みててめちゃくちゃ美味しい。脂っこいので大根・シソと合わせて食べるとちょうど良い。

 

鳥パイ

あなぐま通い後期からよく注文するようになった一品。マスターの入院明けから出現したメニューで、めちゃくちゃ美味しい。食べると「芳醇なバターの香り…」というワードが何故か勝手に頭に浮かんでくる。タルタルをつけて食べると更に美味しい。
メニューにある時は必ず頼み、テイクアウトする時も必ず頼み、宅飲みをする時にも事前に注文してテイクアウトしていた。また食べたい。。

 

塩辛バターP


PはポテトのP。これもなんだかんだ毎回頼んじゃう系メニューだった。
ふかしたじゃかいもとさつまいもの上に、たっぷりと塩辛バターがかけられているカロリー高なメニュー。でも美味しいからやめられない。塩辛バターをパンに塗って食べるのも最高に美味しかった。

 

グラタン

気のせいかマスターにグラタンを勧められた記憶がよくある。
グラタンは大人数で食べても良いし、1人の時は1人前分だけ食べることもあった。
入っている具材はその時によって違ったような。牡蠣入りもあった気がするな。ブロッコリー乗せバージョンもあった。



 盛り合わせ


盛り合わせというメニューは無いのだけども、いくつかのメニューをオシャレに盛り合わせてくれることもあった。これはカマンベールチーズの燻製と、いぶりがっこ、奈良漬け、ピクルスの盛り合わせ。


こっちはカマンベールチーズの燻製と、いぶりがっこ、奈良漬け、プチトマト、そして燻製のナッツ&バナナチップス。
バナナチップスの燻製はあなぐま通い中期頃に出現したような記憶。試しに燻製してみたんだけどどうかと言われて試作品を食べたら美味しくて、そこから定番メニューとして入るようになった。

これはバナナチップス無し版の燻製ナッツ。お通し的に出してもらうことが多かったのと、テイクアウトするとおまけで付いてくることが多かった。

 

ビーフストロガノフ


あなぐまの料理ジャンルを一言で言うのは難しい。
なんで急にビーフストロガノフがあるんだろうと最初は思ったけど、やっぱりこれも美味しかった。

 

水餃子

これも時々出現するメニューだった。たぶん1回しか食べてないかも。
白髪ねぎとあわせて食べるのが美味しい。

 

ライスコロッケ

なんだか惹かれる食べ物ライスコロッケ。1人で行く時に時々食べていた。

 

ケークサレ

ケークサレ。ケークサクレとかケーキサレとかいい間違えてたけどケークサレ
名前的に甘そうと想像するが、実態としてはしょっぱい系のパウンドケーキのようなもの。これもあなぐま通い後期に出てきた気がする。

 

モツ煮込み

居酒屋っぽい王道メニューも時々食べた。ケークサレからのギャップ激しい。一緒に写っているのはスナップエンドウ

 

豚ロースからあげ

レギュラーメニューとして常にあった気がするけれど、なんやかんや他のメニューに押されてあまり注文しなかったメニュー。山賊焼きみたいな見た目でとても美味しい。複数人で行く時には注文していた。

 

サーモンフライ

あなぐまで最後に食べたメニュー、サーモンフライ。
付け合せのタルタルまたはわさびと合わせて食べるのが美味しくて、この量も1人でぺろりと食べていた。

 

タコの冷燻オイル漬け

写真が残っていないが、通販が始まってからの主力商品となったタコの燻製もとても好きだった。これもまた食べたい…。

 

他にも黒豆燻製、トマトのカプレーゼとチーズムース、オカラのグラノーラ、タラコの燻製…と写真は無いがたくさん美味しいメニューがあった。

 

あなぐまのレシピ

どれもこれも美味しい料理ばかりなので、一度マスターに「どうやって作ってるのこれ」と聞いたら「ブログに書いてあるから探せ〜!」と言われたことがある。
その後ブログの過去ログをさかのぼってみたところ、確かにいくつかのメニューは丁寧にレシピが開示されていた。マスターらしいといえばマスターらしい。秘伝のタレでは特に無かったのだ。

マスター亡き今、ブログが(というよりseesaaのサービスが…)いつ無くなるかも分からないので、サルベージとしてここに転載させてもらいたいと思う。
(いずれもテキストのみ引用しているため、写真はブログの方でご確認を)

 

レバーペースト

レバーペーストのレシピは何回か登場している。
パンはロブションのバゲットだと言っていた。

病院ブログ、、、〆で御座います!!: レストランバーあなぐま

材料:鶏レバ(地鶏にして下さい、、ブロイラーは水っぽくて、、何か臭い!)、豚ばら、酒、ラム酒、ブランデェー、塩、胡椒、醤油、ハーブ(御好みでお好きな物を、、、オレガノ使う事が多いです!)玉ねぎ、バター、、、、量の詳細、、は直接聞いて下さい!

○鶏レバを流水で血抜き(そんなに長時間でなくて良いです、20~30分位で、、、&掃除はやらなくても良いですよ!)その後キッチンペーパー等々で水気取って下さい!豚バラスライスは後で混ぜやすいように一口大にカット。
○ボールにレバー豚バラ入れてヒタヒタに成る位に酒、ラム、ブランデェー、醤油を加え塩、胡椒をする。
○これにおとしラップ(材料の表面を覆うように、、)をしてその上からボールの淵をしっかり留めるようにアルミホイルを2枚ほど被せ、、1時間半ほど湯せんします、、、そのまま冷まし冷蔵庫で一晩寝かして下さい!
○翌日再度ボールを30分程湯せんして、材料を温めます、、あまり熱過ぎるとバターと合わせた時分離してしまいますので、、少し冷まして下さい!
○これを室温位に戻したバターとフードプロセッサーで合わせていきます

これをココットに入れ上に溶かしバターで蓋を、、、、、で冷まして出来上がり

 

2日連続で前編・後編として書かれている以下日記が写真付きで一番詳しそう。
写真ありきのレシピなので、詳細はブログの方を参考に。

分からんですよ、、、文系には!!: レストランバーあなぐま

レバペ分解写真載せちゃいま~~~す!
(このボールの中身:日本酒!ラム!塩!胡椒!醤油!オレガノ!血抜きした鶏レバー!豚バラ!)
(バターで炒めた玉ねぎ!)
(①に②を加えて混ぜ混ぜ!下のが→の写真)
(このボールに落としラップをするのですよ!)
{更にその上から、、(この後、湯煎して膨張しますんで、、)中央部にユトリを持たせてラップを2重に掛けて、、、ボールの淵をしっかり留める!}
(更にその上から、、同じくユトリを持たせて銀紙:クッキングホイル?を2重に重ねて、、淵をしっかり留める!)
(それを水を入れた鍋に入れ強火で↓のようにホイルが膨張するまで加熱!)(この状態になったら、、、中火にして1時間半~2時間火入れをして下さいな、、、途中水が減ってきたら、、水補充して下さいませ!)
、、、、でそのまま冷まして、、粗熱が冷めたら、、一晩冷蔵庫で寝かせて下さいまし!

一つ仕込み断念!!、、、レバペ!仕上げちゃいましょう!: レストランバーあなぐま

※ではではレバペ仕上げちゃいましょうか!!(かなり細かい分解写真!、、多分これで家でもあなぐまレバペ出来る筈!??、、本気で作りたい人、、、分量は親父にお尋ねを、、、!!)
①昨晩寝かしたレバペ、、昨日同様湯煎にて一時間ほど温めて、、、触れるくらいまで冷まして置いて下さい!
(冷ました中身はこんな感じ!、、この中の水気を切ったのが次の写真)(これをまんべんなく混ぜ混ぜしておきます)
③バターを溶かします、、本日は具材がチョット熱めだったんで完全に溶かしちゃいました(バターと具材の温度が違い過ぎると、、分離しちゃうことが有るもので、、、)
(フードプロセッサーに具材を移し次の写真の状態に、、)(味見をして薄ければ、、醤油で調整!)
⑤これにバターを加えて更に混ぜ合わせます(加えるバターは下の乳性部分を中心に、、、加える量は御好みで、、!) (バターを加えて混ぜ混ぜ、、こんな具合に出来ました!)
⑥さっ!仕上げますよ!(レバペをココッとに移して、、、溶かしバターで蓋をするんですが、、今度は上の油の部分だけを入れて下さい、、)
(これを冷蔵庫で寝かせて固めて、、、)(ラップで覆って出来上がり!)

 

ただしその後のブログで、少しレシピ改変されたかのような内容も。

20時10名!、、10時2名!!、、、、、やっちまいました。: レストランバーあなぐま

レバーペースト:残りも少なく成って来ましたんでNEWレバペ作製!
レバー苦手な人も克服させて来ましたあなぐまレバペ!!、、、それでもやはりレバ臭で、、食せなかった方が、、、、、でレシピチョット遊んでみやした:豚バラの比率を増やしまして、、、玉ねぎ倍量、、、出来栄えは、、、甘味とコクが増しまして、、レバー臭が全く致しません!!、、、でもこれって、、レバペ、、って言えるかな~~~~っ!!??

 

塩辛バター

塩辛バターのレシピも複数回登場しているのでそれぞれ引用。

とうとう、、この日が、、、、、!!: レストランバーあなぐま

またまた塩辛バターレシピ、、実践編です!!
※材料(店で作る一回分の分量):無塩バター1ポンド、塩辛400グラム位、日本酒150CC位(煮切ってアルコール飛ばしたもの、、全部使わなくてもOK)醤油適、ブラックペッパー適、マヨネーズ適。
○フードプロセッサーに塩辛と煮切って冷ましておいた酒(少しづつ入れて塩辛が細かくカッティング出来れば良いので、、全量入れなくても、、)を入れて、、塩辛水を作ります!(塩辛とバターを直接合せると空回りして塩辛が細かく成らないので、、予め、細かくしておきます!)
○ここに醤油、胡椒、マヨネーズを入れ再かくはん、、、、
○湯煎しておいたバターを半分入れて、、再々かくはん、、、
○上記の物を半分残しておいたバターと合わせます!フンワリ仕上げるために、、空気を含ませるように混ぜ合せて下さい。
(醤油、胡椒、マヨネーズの量は御好みなんで、、順番変えて、、最後のバターと合わせる際に味見しながら入れてもらった方が、、作り易いかもですね!!)
ま~一度作ってみて、、分からないところが有れば、、聞いて下さいまし!! 

 

一生懸命作ってくれているようですねぇ!!!: レストランバーあなぐま

もう何回目に成りますかね、、!??
塩辛バターのレシピで御座います。
①塩辛220グラム☓2個(家庭用としては、、多分多すぎると思いますので、、一個でお試し下さい。
 無塩バター1ポンド(こちらも半分でお試し下さい)

②煮切ったお酒と塩辛をフードプロフェッサーに、、、コレを混ぜますとこんな感じ、、

③コレに胡椒、マヨネーズ(これはお好みの量で、、、、マヨネーズの量は味見しながら加減して下さい!、、今回あなぐまさんは6回し、、絞り込みました)

④これに湯煎したバターを入れて行くのですが、、、この溶け残った固形の部分のみ入れればよいかな、、、でも簡単に仕上げるなら全部入れてしまってもOKです!
バターも入れて混ぜたところ、、、

⑤ボールに残った溶かしバターに練り上がったものを加えて中に空気を叩きこむように,、タポン!タポン!と混ぜれば出来上がり、、、。
、、、、と書いたところで、、、親父忘れもの発見!!!(^^ゞ
醤油入れるの忘れちまっただよ~~~~~ん!!(③の時に一緒に加えて下さいな、、、⑤で味見してもうちょっと味濃いめにしたい時は、、そこで再投入もOK)
ではでは、、、頑張って下さいませ!!!

 

タルタルソース

タルタルもレシピが載っていたので。

リベンジは早目に、、遅くなると、、、、不得手に成るのだぁ〜〜〜っ!!: レストランバーあなぐま

※タルタルソース
○ボウルに果汁(レモンコンクでもレモン果汁、シークワーサー果汁でも、、)入れて、、、玉ねぎ(小振り~~中:今回は紫玉ねぎ)の微塵切り(晒さないで良いよ、、、直接入れでOK)加える。
○そこに、、ブラックペッっパ―、ガーリックパウダー、醤油(全部控えめに入れて、、最後で調整!)
○そこに、、ピクルス(漬物:今回はキュウリのキュウチャン)&茹で卵(今回は5個)
○そこに、、マヨネーズ(適)
○全体合わせたら、、こんな感じだよ、、、(今回はキュウチャンなんで、、色は黄色!)
以上、、、、又分からんかったら訊いて下さいな!!
ほんではガンバだす!!!

 

 

あなぐまの記録とレシピのサルベージは以上。

 

詳細は書かないが閉店は本当に悲しく辛い出来事だった。
30周年も、40周年もお祝いしたかったし、たくさんの人に愛されているお店だった。
マスター、たくさんの料理をごちそうさまでした。

 

 

昭和初期の煙草パッケージ (8)

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今回紹介するのは「Selika」「Minaret」「KRONOS」「CRAVEN “A”」の4つ。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。

※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます

 

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34. Selika

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  • 10 CIGARETTES
  • The “ATLAM” Cigarette Factory 

異国情緒あふれるこのタバコは、祖父メモによると昭和12・13年頃のカイロ(エジプト)のものらしい。このあたりになると日本語でのソースがほとんど見つけられず、断片的に出てきた情報によると

  • 社名の「ATLAM」は「MALTA(地名)」を逆さまにしたもの(なお、MALTAはこの頃イギリス領だった)
  • ATLAMのタバコには「Atlam Celebrities」という名のカードがついており、そこには当時の著名人(俳優、シンガーなど)がプリントされていたらしい

…らしい。
プロ野球チップスのカードのような、コレクターカード的な意味合いを持っていたのだろうか? 残念ながら祖父のコレクションにそのカードは無い。
パッケージのイラストはエジプトだろうか。

 

35. MINARET

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  • 10 CIGARETTES
  • AFRICAN CIGARETTE CO. LTD.

こちらも異国情緒あふれるタバコで、アフリカのものらしい。うっすら残るスタンプには「日本政府 13. 7. 13 自用煙草商標」と書かれている。

ミナレット」といえばモスクなどのイスラム教の宗教施設にある塔のことを指す。アフリカのモスクといえばモロッコのハッサン2世モスクが有名だが、ハッサン2世モスクのミナレットは角張った形が特徴的で、このパッケージのものとは全く違う。トルコのブルーモスクにミナレットの形状は似ているが、モスク自体の形が違う。エジプトのムハンマド・アリー・モスクも近い気がするが、ミナレットの本数が違う。
…ということで結局どこのモスクかは不明。

 

36. KRONOS

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  • 10 CIGARETTES
  • A. G. COUSIS & Co., CAIRO MALTA (Established 1872)

Selikaに続きエキゾチックなパッケージの煙草である。どうやらこのメーカーの煙草にもSelikaと同じようにコレクターカードがついていたようだ。また、他に日本向けの煙草として「MIKASA(三笠)」という名のものも製造していたらしい。この煙草も左端をよく見ると「suppliers to the japanese monopoly and to the tunisian regie」と書いてある。しかしパッケージのイラストがどういう状況なのか、どこのイラストなのかは不明。
時代は昭和12, 3年頃のもの。

 

32. CRAVEN “A”

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  • London Wonder Factory by CARRERAS LIMITED (Established 1788)

前回の記事に続き、2回目の登場となる。これも前回と同じ昭和14年のものだが、前回は10本入だったのに対し、今回は20本入のバージョンらしい。それ以外は載っている内容等に差はないが、パッケージの横幅が広がった分、実はフォントも横幅の広いものに変更されていたりする。なんとも緩いレギュレーションである。(↓が前回掲載した、10本入)

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今回はこれにて。

昭和初期の煙草パッケージ (7)

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今回紹介するのは「The Three Castles」「GOLD FLAKE」「EMBLEM」「CRAVEN “A”」「KAIDA」の5つ。このページにはもう1つコレクションがあったらしいが、残念ながら剥がれてしまっている。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。

※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます

 

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29. The Three Castles

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  • 10 CIGARETTES
  • W. D. & H. O. WILLS, Bristol & London
  • 定價六拾銭

この煙草の名前は「The Three Castles」という。しかし、写真左側・中央に見える名前はどう見ても「Three Ca "f" tles」に見える。私も最初は「Caftlesってなんだろ」と思いながら調べていたし、検索すると「The Three Caftles」という名前のヴィンテージ煙草として出てくることが多い。しかし、封のシール部分や右側のテキスト部分にも書かれているように「スリーカツスルス(Three Castles)」が正解なのである。

この「f」に見える「s」の正体は、かつてアルファベットの「s」の書き方の一種としてあった「long s(長いs / ロングエス)」と呼ばれるものだろう。long sは見た目が「f」に酷似しており、その存在を知らなければ「f」にしか見えない。(形などの詳細はwiki「長いs」の項目を参照)
long sは19世紀前半頃までには使用されなくなったようで、それ以前の書物や手紙には出てくることがある。この煙草自体は恐らく昭和10年頃(1935年頃)のもののため、昔のロゴをそのまま使っていたのか、あえてクラシックスタイルで書いたのかもしれない。

 

30. GOLD FLAKE

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  • 10 CIGARETTES
  • W. D. & H. O. WILLS, Bristol & London
  • 定價五拾銭

これもThree Castlesと同じイギリスの煙草で、パッケージのデザインもよく似ている。しかし、現在「ゴールドフレーク(Gold Flake)」で検索すると、インドの煙草として出てくることが多い。インドがイギリス統治下だった頃に始まった企業「ITC」が、1960年代よりGold Flakeの新しいブランドを立ち上げたらしく、現在ではインドにおける煙草の代名詞ともいうべき有名な銘柄らしい。


31. EMBLEM

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  • 10 CIGARETTES
  • Westminster Tobacco Co. Ltd. London.
  • 定價五拾銭

昭和10年頃、これまたイギリスの煙草である。ちょうど封のシールでロゴが隠れてしまっているが、シールに書いてある文字によると「エムブレム」という名前らしい。描かれている建物は、恐らくウエストミンスター寺院だろう。
ところでロゴの下に書かれている拳+翼が合体したマークは何のマークなのだろう。

 

32. CRAVEN "A"

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  • London Wonder Factory by CARRERAS LIMITED

昭和14年頃のもので、イギリスの煙草だが、どうやら現在はベトナムあたりで作られているらしい。
黒猫と赤色の組み合わせが可愛らしいパッケージだが、どうやら当時は女性向けとしてPRしていたのか、この煙草の広告には女性が描かれているものが多く出てくる(Google画像検索の結果)。


33. KAIDA

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得体の知れない生き物の正体は「獬豸(かいち)」と呼ばれる中国の伝説上の動物で、朝鮮においてはヘテ(해태)と呼ばれており、漢字では「海駝」と書かれたらしい。「カイダ」「KAIDA」と検索してもなかなか正体がつかめなかったが、漢字表記を音読みして「カイダ」にしていたのかもしれない。
魔除けとして石像が各所に置かれていたようで、このイラストも石像をそのままモチーフにしたものだろう。アルファベットのロゴや青色なども相まって、エキゾチックで謎めいたパッケージになっている。


今回はこれにて。

昭和初期の煙草パッケージ (6)

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今回紹介するのは「SOWER」「Chesterfield」「HAPPY HIT」「Nelson」「CROWN」「BLACK EAGLE」の6つ。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます

 

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23. SOWER

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  • 20 CIGARETTES
  • A-LoPATo SoNS LTD. HARBIN

「SOWER」とは、「種をまく人」という意味。箱の形状をしていないが、一面だけ切り抜いた状態なのだろうか。珍しく20本入なので、大きい箱だったのではないかと思う。それにしても社名の「o」の字が独特すぎる。
昭和14年、京安にて。

 

24. Chesterfield

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  • LIGGETT & MYERS TOBACCO CO.

Chelsterfieldとは、地名であり、人名であり、「肘掛けのある大型ソファ」のことであるが、イラスト的には恐らく地名だろう。どんなところだろうかと思い調べたところ、なんとも風変わりなねじれた屋根のある教会があるらしい。イラストには載ってないけど…さらにイギリスの地名であるが、製造会社はアメリカの会社であった。

 

25. HAPPY HIT

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  • 拾本入
  • 定価拾五銭
  • アメリカンタバココンパニー

昭和15年アメリカの煙草。イラストの通り、的が名前の由来だろう。
「BURLEY CIGARETTE」の文字上に謎の「B」という文字が単体で書かれているが、左上の封のシールを見るに、どうやら「HAPPY HITのB(タイプ)」のようだ。HAPPY HIT 「A」もあったのか?

 

26. Nelson

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  • NTERNATIONAL TOBACCO (OVERSEAS) LTD,. LONDON

昭和10年頃、英国の煙草。見づらいがよく見ると左側にスタンプが押されており「NAVY CUT CANCELLES MONOPOLY BUREAU」と書かれている。monopoly bureauは「専売局」の意味。一体何がキャンセルされたのか…?
なお、「Nelson」はアメリカ独立戦争ナポレオン戦争などで活躍したイギリス海軍提督であるホレーショ・ネルソンのことで、検索するとパッケージイラストまんまの角度の肖像画が出てくる。

 

27. CROWN

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  • 10 Cigarettes
  • JOHN SONS WORKS LIMITED LONDON (ENG)

これも英国の煙草で、昭和14年頃のものらしい。入手場所は京安。
個人的にはなかなか好きな色合いで、暗闇の中に浮かびあがる、古い劇場の舞台に見えてくる(ロンドンのハー・マジェスティーズ・シアターを思い出す)。

 

28. BLACK EAGLE

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  • JOHN SONS WORKS LIMITED LONDON (ENG)

名前の通り、パッケージには黒鷲が描かれている。よく見るとこれもCROWNと同じメーカーである。恐らく同じ頃に購入した煙草だろう。写真だと分かりづらいが、グレーに見える部分はほのかに銀色で、少しだけキラキラしている。

 

今回はこれにて。

昭和初期の煙草パッケージ (5)

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今回紹介するのは、「PIGEON(ピジョン)」「HAPPY」「扶桑(ふさう)」「HOPE(ホープ)」「PEARL(パール)」の5種。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。

※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます

 

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18. PIGEON(ピジョン

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同じ昭和10年のものらしいが、後者の方は価格も少しだけ高いので価格帯が分かれていたのだろうか。とはいえ前者が拾銭(10銭)、後者は拾貳銭(12銭)なので、大した差はない。どちらも純喫茶のマッチ箱にでもありそうなデザインである。個人的には赤い箱の、版画のような鳩の方が好き。
しかし前回の「みどり」といい、朝鮮総督府専売局の煙草はあまり情報が拾えない。。

 

19. HAPPY

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  • 十本入
  • 専賣局

コレクション(2)で登場した「Delicious」といい、素直なネーミングの銘柄は時々出現する。煙草吸うのハッピーだよね、って名付けたのかな、とか考えてしまう。ちなみにHAPPYは後々全く違うデザインのパッケージが登場する。昭和7年、入手場所は支那にて。

 

20. 扶桑(ふさう)

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  • 拾本入
  • 定価参拾五銭
  • 専賣局

昭和純喫茶のマッチ箱のような佇まいである。非常にシンプルな線で描かれながらも、ロゴとイラストのバランスがめちゃくちゃオシャレ。それにしても同年代の他の煙草と比べると妙に高く、1箱35銭もする高級品だ。
ちなみに扶桑とは「中国伝説で東方のはてにある巨木」のこと。昭和12年、日本にて。

 

21. HOPE(ホープ

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  • 拾本入
  • 定価拾五銭
  • 専賣局

煙草を吸わない私でも知っている有名な銘柄だ。
と、思っていたところ、実はこの頃のHOPEは現在のHOPEと関連はないらしい…。てっきりゴールデンバットに並ぶ長寿銘柄と思っていたが、たまたま同じ名前の、赤の他人らしいのだ。
パッケージに描かれている鳥は「サギ」かな……

 

22. PEARL(パール)

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他のパッケージとの違いに気づいている方もいるかもしれないが、恐らくこのパッケージはここに載っている他のパッケージとは時代が全然違うものだ。このページに挟まっていたものの糊付けはされていなかったので、恐らく違う時代のコレクションからここに紛れ込んだのだろう。調べたところによると昭和30年頃のものらしい。紙質も斤量も印刷の質も全く違う、戦後の煙草である。

 

今回はこれにて。

昭和初期の煙草パッケージ (4)

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今回紹介するのは、「ゴールデンバット「みどり」「CHERRY(チェリー)」の3種。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。

※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます

 

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16. GOLDEN BAT(ゴールデンバット

  • 拾本入
  • 専賣局

祖父はゴールデンバットを愛飲していたのか、単純にパッケージが好みだったのか、パッケージ違いのゴールデンバットはコレクションの中で度々登場する(ちなみに孫の私もこのパッケージが好きだ)。

 

昭和7・8年版

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まだコウモリたちがキラキラしている時代のものだ。拾本入で定価は7銭。昭和7・8年でも随分古いなと思うが、ゴールデンバット自体は1906年明治39年)から発売されているというから驚きである(2019年に終売するまでは国内現役としては最古の銘柄だったらしい)

 

昭和15年版(箱)

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贅沢は敵だ」の立て看板が登場する昭和15年、パッケージからは金色のきらめきがなくなってしまった。拾本入で定価は9銭と少し値上がり。昭和7年版と比較し、箱自体も少しほっそり痩せてしまっている(ということは中身も?)。しかしデザインといい、このグリーンの色といい、相変わらずクラシックでステキ。

 

昭和15年版(簡易包装版)

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箱タイプの煙草しか知らなかったのではじめはこれが何か分からなかったのだが、どうやら簡易包装版というのがあったらしい。
定価は9銭。何本入だったのだろうか?
ゴールデンバット」の文字が旧式の横書きになると、急にレトロ感が倍増する気がする。駄菓子のガムだとか、昔のホームランバーの包み紙を思い出す…。正面・背面のコウモリが交互に配置されているのもコマ送りのようでカワイイ。

 

昭和10年・名古屋汎太平洋平和博覧会記念版

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もはやコウモリ成分ゼロだがこれもゴールデンバットである。ロゴの名残も無いので、全くゴールデンバット感はない。「10年頃」と祖父メモでは書かれているが、この博覧会が開かれたのは昭和12年のことらしい。
ちなみにこのコレクションでは後半に出てくるが、何かの記念版パッケージの煙草は時折出現する。

 

17. みどり

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「みどり タバコ」で検索すると、「Midori」が出てくるが同一の銘柄だろうか? Wikiによると「Midori」は第二次世界大戦後初のメンソール商品と書かれているが、祖父メモではこのパッケージは「(昭和)10年頃」のものとなっており、時期が合わない。前身なのか、たまたま同じ名前だったのか。

 

15. CHERRY(チェリー)

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  • 拾本入
  • 専賣局

前回の記事で紹介したパッケージの通常版である。レトロ少女漫画を想起させるような可愛らしい配色とデザインである。Wikiによるとチェリー自体は「細巻きが特徴の両切たばこ」らしいが、このパッケージのように一時期太巻(MAGNUM SIZE!)も存在していたらしい。

 

今回はこれにて。

昭和初期の煙草パッケージ (3)

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今回紹介するのは、「Oasis」「HORSE BALL」「Lion」「翼(つばさ)」「光(ひかり)」「CHERRY(チェリー)」の6つ。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。

※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます

 

10. Oasis

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  • 10 Cigarettes
  • TOA TOBACCO CO., LTD.

砂漠地帯を想起させるような色合いと名前のパッケージである。入手場所は満州。色やイラストはシンプルだが、フォントはなんだか凝っている。

 

11. HORSE BALL

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  • 10 CIGARETTES
  • HUAFENO TOB CO?

「horse ball」とは、ポロやラグビーに似た競技のことらしい。馬に乗りながらラグビーのようにボールをパスしていく競技らしいが、パッケージに人の姿はない…なんなら「ボールに乗った馬」のような気がする。色やイラストも相まって、サーカスのような雰囲気である。昭和14年、京安で入手した煙草。

 

12. Lion

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  • 10 CIGARETTES
  • A. LOPATO SONS, LTD.

何故か急に年代が古くなり、これは昭和8年(1933年)のものらしい。顔のわりに前足がかわいいライオンである。封をしていたシールもそのまま残っており、「中華民国ロパート」「Price Y 0.15」と書かれている。入手場所は支那

 

13. 翼(つばさ)

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  • 拾本入
  • 定価拾五銭
  • 専賣局

昭和12・13年頃の煙草らしい「翼」。まだパッケージに金色が使われているものの、このあたりからイラストがなんだかその時代っぽくなってくる…。この頃の日本の煙草はどれも専賣局管理下となっているようだ。

 

14. 光(ひかり)

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  • 拾本入
  • 定価拾銭
  • 専賣局

翼に続き、こちらも日本の煙草。翼よりもちょっとだけ安い。写真では分かりづらいが名前にふさわしく、ふんだんに使われている金色がなかなか立派なパッケージである。煙草というよりはお線香のパッケージにも見える…。

 

15. CHERRY(チェリー)

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  • 拾本入
  • 定価拾銭
  • 専賣局

こちらも日本の煙草で、祖父メモによると昭和7・8年頃のものらしい。写真だと分かりづらいがこれも金色が使われており、金×紺×ピンクの組み合わせがなんともモダンでオシャレ!
これは博覧会記念の限定パッケージらしいが、チェリー自体は2代目が最近まで発売されていたらしい(詳しくない)。wikiによると1代目のチェリーは池波正太郎横光利一山本五十六らが愛飲していたらしい。通常版のパッケージは、次回掲載。

 

今回はこれにて。