昭和初期の煙草パッケージ (3)
今回紹介するのは、「Oasis」「HORSE BALL」「Lion」「翼(つばさ)」「光(ひかり)」「CHERRY(チェリー)」の6つ。
コレクションについての概要は以下からどうぞ。
※地名などはコレクション上の表記を踏襲しているため当時の名称が含まれます
10. Oasis
- 10 Cigarettes
- TOA TOBACCO CO., LTD.
砂漠地帯を想起させるような色合いと名前のパッケージである。入手場所は満州。色やイラストはシンプルだが、フォントはなんだか凝っている。
11. HORSE BALL
- 10 CIGARETTES
- HUAFENO TOB CO?
「horse ball」とは、ポロやラグビーに似た競技のことらしい。馬に乗りながらラグビーのようにボールをパスしていく競技らしいが、パッケージに人の姿はない…なんなら「ボールに乗った馬」のような気がする。色やイラストも相まって、サーカスのような雰囲気である。昭和14年、京安で入手した煙草。
12. Lion
- 10 CIGARETTES
- A. LOPATO SONS, LTD.
何故か急に年代が古くなり、これは昭和8年(1933年)のものらしい。顔のわりに前足がかわいいライオンである。封をしていたシールもそのまま残っており、「中華民国ロパート」「Price Y 0.15」と書かれている。入手場所は支那。
13. 翼(つばさ)
- 拾本入
- 定価拾五銭
- 専賣局
昭和12・13年頃の煙草らしい「翼」。まだパッケージに金色が使われているものの、このあたりからイラストがなんだかその時代っぽくなってくる…。この頃の日本の煙草はどれも専賣局管理下となっているようだ。
14. 光(ひかり)
- 拾本入
- 定価拾銭
- 専賣局
翼に続き、こちらも日本の煙草。翼よりもちょっとだけ安い。写真では分かりづらいが名前にふさわしく、ふんだんに使われている金色がなかなか立派なパッケージである。煙草というよりはお線香のパッケージにも見える…。
15. CHERRY(チェリー)
- 拾本入
- 定価拾銭
- 専賣局
こちらも日本の煙草で、祖父メモによると昭和7・8年頃のものらしい。写真だと分かりづらいがこれも金色が使われており、金×紺×ピンクの組み合わせがなんともモダンでオシャレ!
これは博覧会記念の限定パッケージらしいが、チェリー自体は2代目が最近まで発売されていたらしい(詳しくない)。wikiによると1代目のチェリーは池波正太郎、横光利一、山本五十六らが愛飲していたらしい。通常版のパッケージは、次回掲載。
今回はこれにて。